7月15日(日)
三連休2日目。
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「なんでよー?!もう無理なんよー!」
朝からうだるような暑さの中、
災害ボランティアの受付中に響く泣き叫ぶ声。
振り返ると女性がボラセンの入口で地団駄を踏んで、
空を仰ぎ見て、子どものように泣いている。
そこへ地域の会長さんが行ってなだめておられた。
そして泣きながら去っていく姿をみた。
後でどうされたんですか?と聞くと、
「昨日隣の人の家の土砂の撤去には先にボランティアが入って、私の方が先にボラセンでニーズ受付したのに、なんでうちには来ないかと言いに来たんよ。色々依頼内容や必要人数なんかで順番が変わったんじゃないかと言ったんじゃけど...。あの人は、あんなに感情を表に出す人じゃないんじゃけど...」。
あの豪雨からちょうど1週間。
なんとか被災者の方たちは、様々な緊張感の中、
後片付けをされておられてきたようですが、
もう限界と怒りと疲れと情けなさが噴出してきている状況だった。
見ているだけで辛い。そこにいるだけで辛い、辛すぎる…。

じっとしているだけでも滝汗が朝から流れる。
その中で昨日よりも学生たちはスムーズに動いている。
一人の地元の民生委員さんが学生を捕まえて、
「ほら、あんたたちのことが載っとるよ」と
中国新聞をいただく。
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時事通信社の方にも記事にしていただいた。

https://www.jiji.com/sp/article?k=2018071400526&g=oeq

学生もやる気になってきた。
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この日は、前日と違って
日曜日ということで、ボランティアさんも途中から
お断りするほど大勢こられる。
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教え子も必死に動いていた。
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途中、ニーズを受付ていると
どうしても見てほしいという方のお宅へ。
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そこで、できる範囲での土砂かき。
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でも、やってもやってもキリがない…。
被災者の方も冷房もかからない家の中や外で土砂かき。
倒れる一歩手前まで土砂かきをする高齢の方も多く、
もう止めてくださいとお願いしても
「休みたいけど、お隣さんが土砂の片付けをしとるのに、
自分がなんもせんのは申し訳ない」(70歳男性.談)。
一方、ボランティアさんたちも倒れていく。
「せっかく時間を作って遠くからきたし、
グループで動くからグループの人たちに休み休みやると
迷惑をかけるのが嫌だからつい...」(30代女性.談)、

何をやっても人手が足りない…。

学生たちは水をボランティアさんに届けに走りまわる…
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あっという間に東京に帰る時間に。
防災士さんがせっかくなのでと
写真を撮っていただく。
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ボラセンを切り盛りしてる頼もしい多くの社協にいる教え子たちが、
倒れる寸前で動いている。
お願いです、倒れる前にスタッフの支援を、
彼らが1日だけでも休めるようになんとかしてやってください。
今こそ、福祉専門職が結集して、力を貸す時ではないでしょうか。
後ろ髪を引かれる思いで、学生たちと東京に戻った。

まだまだ現地では、人の手が必要です。
こんなにAIだのロボットが進化してても、こんな時は人の手と気持ちが必要なんですね。
自分も被災したであろう中学生が、小さなスコップとバケツを持って「僕達ができることはありますか?」と。
原則中学生だけでは、現場に入れないので、PTAの会長さんがその子たちに付き添って現場に入る。
みんな協力して、自分たちができることを探しながら、
このような状況の中でも生活を続けていっている。

私の生まれ育った町がこんな状況でいいんだろうか。

いろいろ考え始めると帰りの新幹線の中で涙が止まらなかった。
これってすでに災害ボランティア鬱になる前兆か...?
明日は現実に戻り、オープンキャンパスの仕事ができるのか?

まだ、あの女性の子どものように泣いている姿と泣き声が耳から離れません…